北朝鮮ミサイル発射、はたしてその真意は…

北朝鮮は5月14日早朝に弾道ミサイル1発を発射しました。韓国では北朝鮮に融和的な姿勢を示す文在寅(ムン・ジェイン)氏が今月10日に大統領に就任したばかりです。

また、中国が重要政策と位置づけるシルクロード経済圏構想「一帯一路」の国際会議の開催とも重なりました。

まずは報道されている内容を確認します。

韓国軍合同参謀本部によると、弾道ミサイルは平壌の北西部の亀城から午前5時27分に発射され、約700キロ飛行したと報じられています。

日本政府は高度2000キロ超に達したと推定、およそ30分間という長時間の飛行時間などと合わせ、新型ミサイルの可能性もあるとみて分析を進めています。

米太平洋軍によれば、ミサイルは日本海に落下したが大陸間弾道ミサイル(ICBM)とは合致せず、北米大陸に脅威をもたらすものではなかったとのことです。

文氏は金寛鎮(キム・グァンジン)国家安保室長から報告を受け、8時に国家安全保障会議(NSC)を緊急招集しました。

東京市場は下落はしていますが、大きな下げにはいたらず、為替も、円買いは見られますが、それまでの流れの中での範囲のようです。

文在寅新大統領は、北朝鮮との対話が必要との立場です。10日の大統領就任宣誓後の国民向けの演説で、北朝鮮の核問題について「解決する土台を整え、朝鮮半島の緊張緩和の転機をつくる」と強調し、問題の早期解決のために、すぐにでもワシントン、北京、東京を訪れる用意があると表明し、「条件が整えば平壌にも行く」と言明していました。

新政権の人事でも、南北問題の進展に力点を置いています。

情報機関トップ、国家情報院長の候補に起用した徐薫(ソ・フン)氏は2007年、当時の盧武鉉大統領と金正日総書記による南北首脳会談時に国情院で、北朝鮮を担当する第3次長として、大統領秘書室長だった文氏とともに準備にかかわった人物です。

今回のミサイル発射は、韓国側に、本当に融和路線かどうかを試すためではないかとの見方をする専門家もいます。

北朝鮮にすれば、韓国側が融和路線を取ろうと、対米政策としての核保有は続けるとの意思表示ではないかとも言われています。

中国以上に、北朝鮮の事情はわかりづらいです。専門家という方もいろんなところでコメントはしていますが、どれも意見なり感覚での表現が多く、事実を押さえているようではない気がします。

それゆえ、なかなか北朝鮮の本音、ひいては周辺国の本音もつかみづらいところがあります。

北朝鮮の本音は何なのでしょう。金一族による独裁支配を、国際的に認めさせることなのでしょうか。そこに周辺国がつけ込け込んで、自国の利益を守っているという考え方は成り立たないでしょうか。

なにかわざと、北朝鮮存在を維持させて利用しているように思えるのです。

いくつか客観的な事実、思惑になるかもしれませんが考察してみます。

アメリカが強くおし進めている地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)配備計画。米韓合同演習もそうですが、これらは対北朝鮮の備えとして必要だという論理です。

トランプ大統領は、配備費用は全額、韓国に負担を求めています。韓国側は「話が違う」という感覚でしょう。

また中国は、この地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)には、かなりの違和感を示しています。

韓国にすれば米中の板ばさみ状態です。

文在寅新大統領は、米軍が進めている地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の韓国配備にも慎重な立場を取っています。

しかし、大統領選の際のテレビ討論会では「北朝鮮が6回目の核実験を強行し、中国が抑えられないなら配備できる」とも発言しています。北朝鮮の行動が、米軍の計画を後押しすることになるという、実に皮肉なものです。

アメリカは軍需産業が基幹産業になっていて、共和党は軍産複合体の上に成り立っています。

これもすべてを検証したわけではなく、そういえばという感じの話ですが、北朝鮮がミサイルを発射したり、核実験をした後は、地政学的リスクが高まり、円高に振れます。その前あたりは円安が進行している過程が多いと思われます。

つまりドル高になるとミサイルが発射されるという、実にうがった見方をしたくなります。

かつてはドル高をさほど警戒していなかったアメリカも、これからは過度なドル高は自国経済政策にはあまりよろしくはありません。

リーマンショック後、中国に米国債を買ってもらうために、国債入札のときは、商品市場の規制を厳しくして株価を調整したという例もあります。

北朝鮮の脅威は、日本の安保法制をも変えてきました。

かつては日本の周辺危機とは、中国と台湾の間の問題でした。中国が台湾に軍事行動を起こすという前提で、日本では安保が語られていました。

ソ連崩壊で東西冷戦が終結して、アメリカ軍が沖縄に基地を持つ根拠がずいぶん薄れていました。

沖縄からグァムへ移動する話があったのではなかったでしょうか。ただし移設費用は全部日本が負担でしたけれどもね。

辺野古に基地を作ってもらわないと困る人たちがいる…すべて利権の話です。

話を戻しますが、北朝鮮がある限り、日本の安全保障の話は拡大していき、場合によっては憲法を変えてでも軍隊を保持する必要性があるという論理に発展していきそうです。

安保の話には、必ず仮想敵国は必要ですから。

たしか集団的自衛権審議のときもミサイルは発射されませんでしたっけ。中国の船が尖閣諸島に接近してきたことはありましたね。

日本の集団的自衛権容認は、自衛隊が戦地に赴けるようにすることで、戦地での費用負担を日本側に負担してもらうためのアメリカの要望であると指摘する人もいます。

核による抑止力を日本も持つべきだ、北朝鮮みたいに…なんて論理も出てきそうです。

北朝鮮がある限り、アメリカ軍はアジアに空母を配し、基地を置き、戦力を常にアジアに集中しておかなければならないのです。

これもかつては、対中国対策ではなかったでしょうか。

今やアメリカと中国は、交戦どころか手をとり抱き合う仲になっている、なっていこうとしているような気がします。

中国や韓国、ロシアにとっては、北朝鮮が無くなれば、陸続きなだけに、難民がどっと押し寄せてくることを、とても嫌がっているような気がします。

東西ドイツが一つになって長期間苦労した例を見てきただけに、今の韓国の経済状況からすれば、口が裂けても朝鮮半島統一なんて言葉は発せられないでしょう。

北朝鮮という存在により、得をしているのはアメリカのような気がしてきました。
あくまでもイメージです。

北朝鮮の資金源は、石炭輸出と武器輸出にマネーロンダリングです。

中国が石炭を買わなくなったことで、また、北京と平壌の航路が止まっていることで、北朝鮮は外貨を得る手段が断たれていると言われています。

中国から石油も入ってこない状況のようです。

北朝鮮は石炭やレアメタルなどの地下資源が結構あるそうです。

北朝鮮に関しては、報道されている方向での展開ではない、なにか大きな思惑が隠されているような気がしてなりません。

事実確認はできるわけがなく、検証するすべはありません。

しかし、世界で起こることは「誰が得をするか」で考えると別の事が見えてくると、あるジャーナリストの方に教わりました。

北朝鮮問題に関してはどうなのでしょうね…

築地市場の豊洲移転問題は政局に利用…

築地市場(東京都中央区)の豊洲新市場(江東区)への移転問題で、都の市場問題プロジェクトチームが公表した報告書の素案は、決断を先送りしている小池百合子知事を忖度(そんたく)するかのような「築地」「豊洲」の両論併記だったと報じられています。

築地で水産仲卸業を営む生田与克(よしかつ)氏ら都民7人は、「昨年11月の豊洲移転延期以降、1日約500万円の維持管理費が生じている」として、小池知事らに計3億6000万円の返還を求める住民監査請求書を都に提出しました。

専門家が科学的に安全としている豊洲になぜ移転しないのか。ここに来てなぜ、築地改修案が取り沙汰されているのでしょうか。

築地改修案は、施設内に売り場の仮設地を確保して業者の部分的な移転を繰り返すというもので、工期は7年で費用は734億円だそうです。

改修案では、築地を残す一方、ほぼ完成している豊洲市場を解体、売却するとしています。豊洲でカジノを開くのではとの見方もあるようです。

中国など外資企業に豊洲を売却するのではとの噂もあるようです。中国人観光客向けにカジノを含めた統合型リゾート施設建設だそうですよ。

週刊ポストでは、小池氏が昨年12月、中国ネット通販最大手「アリババ」グループ創業者のジャック・マー氏(現会長)と極秘会談していたと報じたとのことですが、ここまでくれば、いろんなことがささやかれますよね。

小島氏らの築地改修私案では、豊洲を約4370億円で売却できるとしています。

最終的には政治判断となりそうですが、どうも小池知事の思惑は違うようです。

東京都議選までは絶対にこの問題を解決させない腹積もりだと、ある政治評論家は指摘しています。豊津移転賛成派と築地改修派の両方の票を取り込むために、結論を先延ばししていると指摘しています。

そして選挙が終われば住民投票で、都民にどちらかに決めさせるというのです。

自分では責任を取らない、これで傷ついたら総理の椅子は狙えませんからね。

常々指摘していますが、小池都知事はずっと政策ではなく政局をしてきたのです。

都民はそこにはいません。都民ファーストではなく、完全に小池ファーストです。

スノーデン・ファイル

「スノーデン」という映画が話題になりました。今でも上映していますね。

エドワード・スノーデン…2013年にアメリカの諜報活動を暴露した元CIA職員で、現在ロシアにいるとされています。

アメリカ国家安全保障局(National Security Agency:NSA)、アメリカ国防省の諜報機関の名前です。

諜報機関と聞けばCIA中央情報局を思い浮かべますが、CIAは人を使ったスパイ活動を行うところで、NSAは電子機器を使った情報収集活動とその分析を手がけるところです。

スノーデン氏はCIAに勤め、その後NSAと契約を結んでいたDELLに勤め、日本の横田基地内のNSA関連施設で業務を行っていたそうです。そしてDELLからCIAに出向したそうです。ふたたびDELLに戻り、そしてNSAと契約するコンサルティング会社のブーズ・アレン・ハミルトン社に転職したという経緯の持ち主です。

スノーデンはCIA・NSA時代に見た、アメリカ合衆国政府の悪辣な行為に幻滅していたと語っているようで、その後の暴露へとつながるようです。

スノーデンファイルと呼ばれるものの中に、日本ファイルが存在することがわかりました。つまりアメリカは、同盟国である日本も、諜報の対象としていたというのです。

当時、NSAはテロ対策を名目に“Collect it all(すべてを収集する)”というスローガンを掲げ、極秘に民間通信会社や電話会社から、通信や通話の記録を大量に収集していました。

その中には、世界中の市民の電話・メール・SNSなどが含まれていて、この一般市民まで対象にしたNSAの情報収集活動には国内外で批判が高まり、オバマ政権は監視政策に一部行きすぎた面はあったと認め、一部、手法を見直すこととなりました。

アメリカが諜報活動に日本を利用していた…
アメリカが日本を監視対象にしていた…
“大量監視プログラム”を日本に提供していた可能性がある…

アメリカ諜報活動に日本を利用したということに関しては下記のような報道があります。そのまま引用します。

“NSAの目的は、沖縄での諜報活動を維持し向上させるために日本からの財政支援を強化させ、高周波を使って傍受した情報をアメリカの本部などに転送させることだった。この移転のために、日本の税金から約5億ドルを負担させる見積もりだった。
このミッションは無事完了した。”

東京横田基地での諜報活動に関しては

“660万ドルの最新鋭の通信施設は、ほとんど日本政府が支払ってくれた。
スタッフの人件費37万5000ドルも全て日本政府が支払ってくれた。”

スノーデンファイルには、この施設で作られた通信傍受の設備が、世界の紛争地でのアメリカ軍の諜報活動に使われていたと記されています。

具体的にはアフガニスタンでのアルカイダ攻撃に使われたとあります。

アメリカの諜報による情報は、アメリカしか閲覧できないもの、「ファイブ・アイズ」と呼ばれるアメリカ以外のカナダ、イギリス、ニュージーランド、オーストラリアしか閲覧できないものがあります。

UKUSA協定と呼ばれる、英米中心の諜報に関する協定を締結している国が「ファイブ・アイズ」と呼ばれています。

アメリカとの同盟国である日本は「サードパーティー」と呼ばれるグループになり、機密情報共有は限定されています。

そして、その日本はアメリカにとっては監視対象となっていたのです。

お金を出さされ、しかし仲間には入れてもらえず、さらに監視されているのが、日本なのです。

日本が監視されている例として日本の商業捕鯨再開のための日本側の提案作戦が、電話やネットの傍受で筒抜けになっていて、先ほどの「ファイブ・アイズ」の間で共有されていたということです。

「ファイブ・アイズ」にはニュージーランドやオーストラリアがいますね。

スノーデン氏の暴露に関しては、ドイツのメルケル首相の電話まで盗聴していたというのがありました。ドイツをはじめEU諸国がアメリカに抗議しました。

日本はどうするのでしょう。

テロ対策と言えばなんでも通るのでしょうか。免罪符とでも思っているのでしょうか。

「共謀罪」は「テロ等準備罪」に名前が変わりましたね。

文部科学省天下り問題に物申す…

先日の新聞記事に、文部科学省は希望する同省OBに渡していた入構証を3月末で廃止したという明らかにしました。「文部科学省先輩証」という名称と、持ち主の名前が記載されたカードで、入り口で見せると省内に自由に出入りできたようです。

先輩証には退職時の所属部署も記載され、裏面には「入構の際、便利となります」と書かれていました。同省人事課によると、2000年度から、退職時に国立大学法人、独立行政法人などに所属した職員を含め、本省勤務歴のある部長級以上のOBで申請をした人に渡していたそうで、延べ1000枚を発行していました。

他省庁に同様のカードはないそうで、文部科学省独自の制度のようです。

だいたい天下りができるのは部長級以上のエリートですから、まさに天下りの為にある証といっても文句は言えないでしょう。

何のためにOBが旧所属の部署を訪れるのか、しかも部長級以上の人が後輩をたずねに来る理由は何なのか、あからさまな「先輩証」のネーミングのたちの悪さが伺えます。

文部科学省における再就職等規制違反、新聞では「文部科学省の組織的な天下り斡旋問題」と表現されているようです。

その内容は以下のとおりです。

吉田前局長は2015年8月に文科省を退職後、同年10月に早大の「大学総合研究センター」の教授(任期付き)に就任しました。しかし、監視委の調査では、吉田前局長が文科省在職中(2015年7月)に同省人事課を通じて履歴書を早大に送り、文部科学省人事課が早大側と採用面談の日程を設定していたことが判明しました。

監視委は「国家公務員法が禁じる在職中の求職活動」にあたると認定しました。

吉田前局長のケースのほかに9件で国家公務員法違反のあっせん行為などがあり、うち2件では、当時の文部科学審議官だった前川喜平・事務次官が直接関与していたと認定しました。

監視委が早大の人事担当者にヒアリング調査をすることを受けて、文科省人事課は早大側に、別の文科省OBが再就職を仲介したなどとする虚偽の想定問答を渡し、口裏合わせを依頼していたという報道があります。

この報道を受け鎌田早大学長は記者会見を開き、高等教育行政に関する高い知見と研究業績がある人を求めていて紹介を受けたと述べています。吉田前局長は、文部科学省退職後に採用手続を進めたと説明しています。

また、文科省人事課が早大側に口裏合わせを依頼したことについて、鎌田総長は「(早大の人事担当者は)文科省の依頼に基づき、同省作成の想定問答に沿って供述した」と事実関係を認めています。守田芳秋早大常務理事は、文科省からは「調査があるが、形式的な調査なので、想定問答に沿った回答をして欲しいと依頼があった」ため、早大の人事担当者が「文科省の意向に沿った回答をした」と述べました。

鎌田早大総長は「再就職に関する本学の理解が不足していたことにより、文科省の違法なあっせん行為を止められなかったことについて反省しています」「一時的とはいえ、調査を混乱させたことをおわびします」と謝罪しました。

さらに「文科省との関係で不適切な利益供与・便宜許与を求めたこともなければ、これを受けたことも一切ない」と、癒着について強く否定しています。

守田早大常務理事の会見での説明から時系列にそって確認してみます。

2014年2月 早稲田大学総合研究センター設立

2015年6月下旬 文科省人事課職員2名が大学側に接触
ここで文科省職員の受け入れを要請したようですが、事実確認はできていないよ
うです。

2015年7月13日 文科省人事課が、前局長に関する情報を早大人事課に提供

2015年7月下旬 文科省人事課が、吉田前局長の採用にあたっての面談スケジュ
ールの調整を早大側に依頼

2015年8月4日  吉田前局長退職

2015年8月6日  吉田前局長と早大人事担当者が面談。その後、吉田前局長が早
大側に「教員任用履歴書」を提出

2015年9月24日 吉田前局長から提出された「教員任用履歴書」を元に採用につ
いて審議、大学の法人会議で教授(任期付き)として採用決定。

調査を受け、松野博一文科相は、前川次官を減給とするなど幹部ら7人の懲戒処分を発表しました。すでに退職した吉田前局長は「減給相当」とし、当時の事務次官だった山中伸一・ブルガリア大使には給与の一部の自主返納を求めました。

松野文科相も大臣俸給6カ月分を全額返納し、前川事務次官は20日付で依願退職しました。

会見の中で鎌田総長は、吉田前局長が20日付で辞表を提出し、早大教授を辞職したと発表しました。

退職翌日に学校法人に再就職した文部科学省元職員は、平成23年からの5年間で14人に上ったことが、文科省への取材で分かったと報じられています。

これらもやはり、国家公務員法が禁じた在職中の求職活動が横行していた可能性があるようです。

文科省によると、退職後2カ月未満に学校法人に再就職した同省元職員は、平成23年からの5年間で吉田氏を含め42人。このうち、大学の教授や准教授になったのは9人で、うち7人が退職翌日に再就職していました。

吉田氏と同じ高等教育局に所属した高等教育企画課国際戦略分析官は、平成27年2月28日付で退職し、約1カ月後の4月1日に私立大で児童教育を専門とする教授として再就職していました。

国家公務員法の改正で平成21年から、公務員による再就職の斡旋や在職中の求職活動などが禁止されています。

内閣府の再就職等監視委員会は、吉田氏のケース以外に37件の斡旋疑惑を確認、9件が国家公務員法違反と認定され、うち8件に同省人事課OBが絡んでいたとのことです。

ここで冒頭の「先輩証」の話につながるのです。

ある文部科学省元幹部が退職2ヵ月後に慶応大学参事に再就職した際に、組織的天下りを仲介していた人事課OBの斡旋を受けていたことも発覚しています。

この元幹部は、私立大学への助成金を担当する私学助成課長を経ています。この元幹部は昨年3月に退職していますが、早稲田大学同様、学校側は、採用に関して法律に違反するような手続はないと主張しています。

つまり、斡旋する側の文科省側が言いくるめ、大学はその指示に従い、あくまでも表面上の手続は、退職後に行われているという体裁を整えたということなので
しょうね。

この仲介役という人事課OBというのは嶋貫和男という人事課所属だった人で、島貫和男が、虎ノ門郵政琴平ビルに一般社団法人「文教フォーラム」を設立し、そこを拠点に、文科省人事課に求人情報を提供し、文科省人事課が人材情報を提供しあっていたようです。

近藤信司・元文化庁長官が代表理事を務める公益財団法人「文教協会」が「文教フォーラム」の家賃を負担し、清水潔・文科省元事務次官が代表の一般財団法人「教職員生涯福祉財団」から「文教協会」に職員を出向させ、島貫和男の秘書をし、その人件費も「文教協会」が負担してたようです。

なんだかややこしい仕組みなのですが、「一般社団法人教職員生涯福祉財団」の幹部たちも、次々と辞任しているようです。

学校法人には助成金が多く、文部科学省には実に外郭団体などが多く、助成金目当ての学校法人設立が多く、法人さえできれば、いつでも天下りを受け入れられます。

学校法人認可を受ける代わりに、あるいはスムーズに認可を得る代わりに、天下りを受け入れるという話し合いがなされていることも容易に想像できます。

森友学園法人認可も胡散臭いですし、文部科学省の伝統となっているのでしょう。

天下りは厚生労働省にもあるでしょうし、警察庁からの受け入れも、ドラマにもなっていますよね。

バーターだの迂回など、天下りの方法も複雑なのですね。

やはり頭のいい人たちが考えることは違いますね…

ちなみに、引責辞任した前事務次官の前川喜平氏は、退職手当5610万円は受け取るつもりだそうです。

官僚の退職金は「俸給月額」をベースに算出されます。事務次官の俸給月額は117万5000円。これに「勤続期間別支給率=43.413」が乗じられ、さらに役職に応じた「調整額」が上乗せされます。前川氏は局長や官房長を歴任してきており、それも加味されて5610万円もの高額退職金になったわけです。

渦中の吉田前局長は、文科省を定年退職したため、満額の5260万円をきっちり受け取っています。法的には返還の義務はありません。

ちなみに早大での報酬は1400万円の年収だったそうです。

天下りに関する話で、経産省の人間が、たとえば電力会社に天下る場合は、すぐに役員になると問題なので、数年間は顧問として顧問料を支払い、ほとぼりが冷めたところで、役員として迎えるそうで、この場合、顧問のポストは「座布団」というそうです。

「こんにゃく」という賄賂の隠語がありましたが、どの世界にも隠語は存在するのですね。

道徳教育義務化

道徳教育義務化が議論されたのは、2011年秋に大津市で起こった、いじめを苦に自殺した中学生の事件がきっかけでした。

それまで道徳が教科とならなかったのは、子どもの道徳心に成績をつけるのはいかがなものかという理由で見送られてきました。

大津市の事件をきっかけに道徳の教科化がすすめられ、2018年度から小学校、2019年度から中学校で、週一回教科となることになりました。

ただ、大津市のいじめにより自殺した事件に関して、第三者委員会の検証結果には、このようないじめの問題は道徳教育では解決できないという報告がなされているのです。

政府が言っていることと整合性がとれていません。

道徳の教科化は2006年に第1次安倍政権が打ち出しましたが、文科相の諮問機関・中央教育審議会(中教審)が「心の中を評価することになる」と難色を示し、見送られた経緯があります。

2012年末に発足した第2次安倍政権は再び教科化を検討、2014年にメンバーを入れ替えた中教審が教科への「格上げ」を求める答申を出して実現しました。

道徳教育義務化には、なにか違う意図を感じざるを得ませんね。

おりしも教育勅語が話題になっている状況で、塚本幼稚園を安部総理は絶賛していたわけで、籠池前理事長は日本会議とかかわりある人物ということで、どうも日本会議の思想が関係しているような気がしてなりません。

日本会議に関しては、かつてこの情報誌でも取り上げました。

家族単位で社会を形成し、夫婦別姓反対、それが日本会議です。教育勅語を教科書にするような動きは、まさに日本会議が喜びそうなものではないでしょうかね。

教育勅語には、親を大事にするなど良いことが書いてあるというなら、暴力団の綱領にも、社会貢献や博愛の精神が明記されています。

教育勅語は「朕は」から始まる天皇の国民に向けてのメッセージです。国民主権の観点から憲法にそぐわないとされています。

思いやりを教えるのに、教育勅語でなかければならないのか、教育勅語が歴史的にどのように誕生し、戦後なくなったかを考慮すべきです。

声高にこのようなことを権力側は示すというのは、まさに価値観の押し付けになると指摘する声が多いのも事実です。

権力側が国民を掌握するには、教育を牛耳る、学校教育を通じて洗脳することで国家運営が行われたことは、歴史が証明しています。

戦前の「修身」の授業で「非国民」という概念を植え付けたとされています。

国が示す価値観と違う者はすべて非国民となるのです。この思考ロジック構築が問題であり恐ろしいのです。

道徳は今まで副読本の扱いでした。それが教科となり、初めての小学校道徳の教科書検定が終わり、8社25点66冊が出そろったそうです。

その審査過程が話題になっています。

「しょうぼうだんのおじさん」という題材で、登場人物のパン屋の「おじさん」とタイトルを「おじいさん」に変え、挿絵も高齢の男性風に変更(東京書籍、小4)。

「にちようびのさんぽみち」という教材で登場する「パン屋」を「和菓子屋」に変更(東京書籍、小1)。

「大すき、わたしたちの町」と題して町を探検する話題で、アスレチックの遊具で遊ぶ公園を、和楽器を売る店に差し替え(学研教育みらい、小1)。

いずれも文科省が、道徳教科書の検定で「学習指導要領の示す内容に照らして、扱いが不適切」と指摘し、出版社が改めた例です。

以下、報道されている変更の理由をそのまま載せます。

おじさんを修正したのは、感謝する対象として指導要領がうたう「高齢者」を含めるためだ。文科省は「パン屋」についても、「パン屋がダメというわけではなく、教科書全体で指導要領にある『我が国や郷土の文化と生活に親しみ、愛着をもつ』という点が足りないため」と説明。「アスレチック」も同様の指摘を受け、出版社が日本らしいものに修正した…

検定に臨んだ8社は、2015年に告示された指導要領が学年ごとに定める「節度、節制」「感謝」「国や郷土を愛する態度」など、19~22の「内容項目」を網羅することを求められたそうです。

パン屋は「国や郷土を愛する態度」にそぐわないのか…実際、パン屋さんは怒っているそうですよ。

学校給食で協力してきたのに、裏切られた…ってね。

ネット上で「パン屋は非国民か」という書き込みがありました。これが恐ろしい
のです。

「薄っぺらの愛国心」と厳しい指摘も見られます。教育の右傾化を懸念する声も
専門家から上がっているようです。

この国は、いったいどこに向かって行っているのでしょうか…

米軍がシリアにミサイル攻撃

先週、米軍によるシリアへのミサイル攻撃がありました。マーケット関係者は肝を冷やしたことでしょう。

戦争になれば円が買われます。リスク・オフですね。

ちょうど米中首脳会談が開かれている最中でした。なぜこの時期にミサイル攻撃を行ったのでしょう。

中国への威嚇、北朝鮮へのメッセージという憶測もあります。「やるときはやる」という姿勢をトランプ大統領側は見せたかったという解説もあります。

オバマ大統領は、軍事行動は極力控えていました。それをいいことに、中国が南シナ海に進出、北朝鮮はミサイル実験を繰り返していたと指摘する人もいます。

北朝鮮を抑えられるのは中国しかないと言われているなかで、中国の北朝鮮への態度もはっきりとはしていません。

中国や韓国にとって、北朝鮮は潰れてもらっては困るのです。それはロシアも同じです。

国家をなくした北朝鮮難民がどっと押し寄せてくるからです。

韓国が北朝鮮を併合すれば、中国の国境近くまで米軍が迫ってくることになります。中国と韓国は今のtころ陸続きにはなっていませんからね。

中国には中国なりの事情というものがあるのですね。

ホットラインでロシアには、事前にミサイル攻撃を通達していたようで、攻撃目標地点からロシア兵は事前に撤退していたと伝わっています。

ロシアからシリア側にミサイル攻撃のことが伝わるのも承知していたとのことで、事実、この攻撃での犠牲者は少なかったと軍事評論家は伝えています。

今回の59発のトマホークミサイル発射は、やはり、威嚇とか何らかのメッセージとして行われたと見るべきなのでしょうか。

東地中海の駆逐艦2隻からの発射で、地上戦になることはありません。ロシアも非難はしていますが、それ以上の強い姿勢を見せる様子はないようです。

トランプ米大統領は会見で、アサド・シリア大統領が「罪のない市民に恐るべき化学兵器攻撃を行った」とし、今回の攻撃は「米国の国家安全保障上の利益を守り、化学兵器の拡散と使用を防止するため」行ったものだと説明しています。

シリアが、サリンなど化学兵器を使用した空爆を北部で行ったのは4月4日。国連安全保障理事会は緊急理事会を開き、シリアの化学兵器使用に対する非難決議について協議していましたが、シリアの同盟国ロシアの反対で膠着状態だったようではあります。

このミサイル攻撃が、今後大きな戦争に発展していくとは思えませんが、マーケット関係者は、少しはヒヤッとしたでしょうね。

米軍によるミサイル攻撃の背景には、トランプ政権内での勢力図が変化したことも関係していると指摘する人もいます。

安全保障の政策決定機関「国家安全保障会議」(NSC)から、保守系ニュースサイト「ブライトバート」元会長で首席戦略補佐官のスティーブ・バノン氏を常任メンバーから外したことが関係しているとしています。

思想家で実務家でないバノン氏がNSCメンバーから外れたことで、実務家のジェームズ・マティス国防長官やハーバード・マクマスター国家安全保障担当補佐官が実行したとも言われています。

トランプ大統領は、選挙期間中に恩を受けた人への義理を通すところがあるそうで、マイケル・フリン氏や今回のスティーブ・バノン氏もそうですが、恩を受けた人を重用するところがあるのです。

それが政権内の軋轢を生んでいたのかもしれませんね。

バノン氏をNSCメンバーにしたのは大統領令、メンバーからはずしたのも大統領令です。

もしヒラリー・クリントン氏が大統領になっていたら、もっと早い段階でシリアを攻撃していたと指摘する人もいます。

オバマ大統領のときに、上院で、シリア攻撃は、地上軍を投入しない条件付で軍事行動は承認されていました。

それを今回、マティス国防長官とマクマスター国家安全保障担当補佐官が引っ張り出してきたのではということです。

ネオコンの言うことをトランプ大統領は聞いただけだと指摘する人もいます。

いろんな憶測が飛んではいますが、トマホークミサイル59発で世界の何が変わっていくのでしょうか…

解散が噂になっている状況

安倍総理は、ここまで森友問題が大きくなるとは思ってもいなかったでしょう。総理自身、「高を括っていた」と思います。だから議員辞職なんて強気の言葉も飛び出したのだと思われます。

その火消しに、自民党は必死になっていて、半ば強引に無理やりに理論を組み立てようとしています。

今はもう、国と大阪府の醜い責任のなすりあいです。

政権にすれば、大阪地検特捜部に、さっさと籠池前理事長を逮捕してくれと思っているのでしょう。すでに、裏で指示を出していることでしょうね。

教育的思想には納得できないが、政権に刃を向けた籠池前理事長にエールを送るひとも多いかもしれませんね。

最後は問題のすり替えで終わらされるのでしょうか。逮捕で幕引きですか。

国有地払下疑惑は財務省疑惑です。麻生財務大臣まで手が届かないのでしょうか。

公明党としても、冬柴鐵三元国交相の名前も出てきていて、対岸の火事でもなくなってきています。この問題を長引かせたくはないでしょう。

国有地安価払下の財務省マターから許認可優遇の大阪府マターに切り替えられています。

ある新聞論説員の方は、森友問題は、自民党と日本維新の会の間に亀裂を生じさせたと指摘しています。今後の政局にも大きな影響があるでしょう。

橋下オーナーは安倍総理のために部下の松井代理社長を売るのか…なんて見方をしています。

永田町では、非現実的とは思いますが、解散の噂も出てきています。

公明党にすれば、東京都議選に集中したいので、国政選挙は先送りしたいところなのですが、小池旋風で、都議選の投票率が上がりそうで、組織票頼みの公明党にすれば投票率が上がることはかなりの不都合になります。

東京都では自民党とは袂を分かちましたが、国政では依然政権支持率が高いことを利用して、都議選に解散をぶつけ、国政の勢いを都議選に持ち込もうという動きもあるようです。

ただ森友学園問題がありながら、自民党支持率は下がったとはいえそれなりの数字を稼いでいます。

それだけ野党がだらしないということがはっきりとしているわけです。

それをどう判断するのかですが、一般的には秋以降の解散でしょうが、この時期にも解散の噂が出るのは、政権側も相当追い込まれているとも言えます。

共謀罪と言うと怒られるテロ等準備罪を、是が非でも通したい自民党は、こんな状況でも支持率が上がらない野党をにらみながら、ひょっとしたら解散してくるのではとの憶測もわからないではありません。

森友、共謀罪、都議選、これらの風をどう読むのか、いずれは解散カードは切ってきますので、その有効なタイミングを計っているのでしょう。

小池都知事は、豊洲移転問題を都議選の争点としたいようで、都議選まではこの問題は決着はつかないのでしょうか。

小池都知事がやっていることは政局であって政策ではないということを見抜くべきです。

小池都知事は、豊洲移転を住民投票にかけようとしています。最後の決段を都民にゆだねるというのです。

何億もの税金を使って、自分の責任を都民に押し付けるしたたかささ、さすがに政界をうまく渡り歩いてきた日和見政治家だけのことはあります。

小池旋風が中央国政にも影響を及ぼしていることは間違いありません。

安倍総理と小池都知事、かつては小泉劇場の同じ主要キャストだったのにね。

この国は本当にこれでいいのでしょうかね…

スケープゴート

芸能界の麻薬問題、次から次へと大麻所持や服用など、薬物事件が絶えません。

永田町関係者と話をしているとよく耳にすることですが、こういった世間を騒がせるスキャンダルの影に、国会ではとても重要なことが決議されているというのです。

政権側が、あまり国民に騒がれたくないことを決めるときは、わざと世間が注目するニュースを事前に放出して、テレビ等のマスコミが一斉に、そちらに振り向いている間に、重要法案を通すということは、よくあることだそうです。

スケープゴート・・・「贖罪(しょくざい)の山羊」等と訳され、本来の意味は、「身代わり」「生贄(いけにえ)」など、聖書由来の宗教的な用い方をされる言葉でしたが、実際には、不満や憎悪、責任を、直接的原因となるもの及び人に向けるのではなく、他の対象に転嫁する時の言葉として使われています。

ひとつの政治的手法となっていますね。

ライブドア本社に強制捜査に入ったことは記憶に新しいでしょう。堀江貴文前社長が逮捕されることになりますが、その翌日、国会では耐震偽装問題で、ヒューザーの小嶋社長が国会で証人喚問をすることになっていました。

姉歯設計士などの登場人物がいたかと思いますが、小嶋氏は盛んに、伊藤公介元国土庁長官の名前を連呼していました。

業界では、ライブドア強制捜査は、その前の年に入るものと思われていました。なぜあそこまで引っ張ったのか、事情通の人たちの間では不思議だったと聞いています。

小嶋氏の証言が政権にとって困るというのは、あくまでも私の個人的見解の領域を超えないので、詳しくは書きませんが、ライブドア強制捜査というすでに決定されたことで、後は実行日だけという案件に対して、政権側の都合で実行日は決められたということが重要です。

憶測ではありますが、当時盛んに言われていたことです。

押尾学氏逮捕の翌日にノリピーの旦那を捕まえ、マスコミの注目をすべてノリピーに振り向けたのも、押尾学事件と政界との関係が深すぎて、これ以上の追求を避けたかったからだと、業界関係者は言っていましたね。

清原和博氏逮捕も、甘利明元経済再生担当大臣問題から世間の注目をそらせるために、あのタイミングで逮捕したとも言われています。

前々から内定は進んでいた案件ですからね。いつ逮捕してもおかしくなかったようです。

当局は、今でもたくさん、芸能界での麻薬常習犯リストを持っているのでしょう。

いつ出すか、いつ表にするかだけの話で、それは時の政権、主に自民党でしょうが、何か大きなことを動かすときに、世間の目を振り向かせるときに利用するのでしょうね。

ASKA再逮捕のニュースは11月下旬、結局不起訴というお粗末な話ですが、世間の注目は十分に集められました。

そのときに考えられる重要なことは、TPP法案強行採決化と思われました。ワイドショーはASKA一色でした。

とにかく今の政権は強行採決が多すぎます。数の論理だから当たり前でしょうが、特定秘密保護法に始まり、やたら強引な国会運営が目立ちます。

それをマスコミはほとんど取り上げてはいません。取り上げているのでしょうが追及は甘く、むしろほかのネタに割く時間のほうが多いような気がします。

個人的には、ASKAよりもTPPのほうが重要でしたけどね。

選挙のたびの政権側の報道規制、まるで大陸のどこかの国と同じです。

日本人は芸能ニュースが好きですからね。

私たち、経済もそうですが、政治にも強くならないと、これからはもっと、本気で賢くならないといけないような気がしますね…

東芝問題を整理しますと…

東芝問題に関しては、いろんなところで書かれていますし、いろんな噂も飛び交っています。ここでは単純に整理をする感じで書いていきます。

日本を代表する会社の凋落です。日本市場にも影響はあります。

東芝は、戦後日本を支えてきた企業と言っても過言ではありません。

人の役に立たなければ技術ではない…
東芝には国産初、世界初の第一号機がたくさんあります。

白熱電球、当時は竹のフィラメントだったそうです。
日本発の電気冷蔵庫に電気掃除機、自動式電気釜もそうです。

今では生活に当たり前のものが、実は東芝が最初に開発製品化したのです。

重電の芝浦製作所と軽電の東京電気が合併して誕生した総合電気メーカー東芝がなぜこんなことになってしまったのか。

☆コーポレートガバナンスが問題

すでに報道でもいろいろ言われていますが、不正会計が明るみになり、東芝の社会的信用は地に落ちていきました。

海外投資家が東芝を見る目は「日本の企業はコーポレートガバナンスを甘く見ている」という厳しい見方です。

会社は誰のもの…と言う議論がありましたが、海外ではこの答えは「株主」と答えます。つまり、株主に対して嘘をつくことは、大重罪なのです。

コーポレートガバナンスは、日本語の当てはめれば「企業統治」という言葉になります。粉飾決算は、株主を裏切る行為です。

スチュワードシップ・コードというものがあります。金融機関等の株主が、企業に対してちゃんと経営をしなさいよいう監視をすることで、物言う株主になるという誓いのようなものです。

海外では当たり前のことが、日本でもようやく本気で取り組み始めたことを好感して、海外投資家は日本株を買っていたところもあり、今回の東芝問題は、海外投資家の日本売りを誘うには十分な材料になっていると思われます。

大企業体質があったのか、「挑戦」「チャレンジ」これがトップからの命令で、それが粉飾を招きました。数字をよく見せることがチャレンジだったのか。

トップは決して粉飾しろとは言わない、挑戦してみなさいと言うのだそうです。

アメリカの原発会社ウエスティングハウス買収から坂道を転げ落ちていったのでしょうか。

☆問題の原発事業

すべては原発事業によるものとされていますが、東芝も国策に翻弄された企業といえるのかもしれません。

ウエスティングハウスは、電気、機械関係を中心に軍事用・民生用の双方で多岐に渡る事業を展開している会社で、1950年代以降は加圧水型原子炉(PWR)の開発・製造で独占的地位を占めました。

東芝が買ったのは民生部門、この時点で買うだけで赤字になると言われていたようです。

福島原発事故で安全基準が厳しくなり、原発は造れば造るほど赤字になる事業と言われていましたが、東芝は、採算が取れると言い切りました。

決して原発事業をやめようとはしませんでした。やめられなかったのでしょう。

まさに国策に振りまわされたのではないでしょうか。

国は原発技術を海外に輸出することをプロジェクトの柱としています。中国がヨーロッパに原発を売り込んでいるなかで、東芝の技術は不可欠なのでしょう。

4000人を超える使節を引き連れてサウジアラビアのサルマン国王が来日しました。石油依存の経済体質を変えるために、日本の経済協力を求めに来たとも言われています。

日本はサウジアラビアに原発を輸出するようで、それには東芝は欠かせないのでしょう。国として東芝は援助するのではとも言われていますね。

原発だけでなく、サウジアラビアを経済特区として、トヨタ自動車やJXグループ、3メガバンク、東京証券取引所などが経済面で協力するようです。

その背景には原油価格が低位安定していて、かつてのような1バレル100ドルにはならないことで、サウジアラビアを含めた産油国の財政が逼迫していることです。

この状況が5年も続けば、サウジアラビアは、まちがいなく国家破綻すると指摘する専門家もいます。

サウジアラビアにすれば、わたしたちが想像している以上に必死なのでしょう。

また原発廃炉技術に関しても国は東芝に頼っています。

最近では福島原発に作業用ロボットが活躍していますが、最近動かなくなったと話題になっているロボット開発も東芝の技術がかかわっています。

東芝は、5つあった事業の柱のうち、すでに白物と医療の事業は売却、今回半導体事業をほぼ100%売却するのではと言われています。エレベーターなどのインフラ事業は儲けが薄いそうです。そして原発事業です。

☆東芝はどうなるのでしょう…

東芝の問題は人材流出が止まらないことです。

いくら企業再生しても、肝心の優秀な人材がいなければ成り立ちません。

連結を含め従業員は19万人弱とホームページには記載されています。

東芝の東証二部降格は、インデックス投資にも影響はあるでしょうし、その先は上場廃止も想定されます。

一言で「トップが悪い」ようですが、福島原発事故の余波は、大企業をも飲み込んだようで、東電が生き残っている状況はどうなのか、国は東芝をどうしていくのか、思うところはたくさんありますよね…

だれも責任を取らない国

雪深い山形県小国町に、基督教独立学園高等学校という学校があります。全日制普通科を設置する、全寮制キリスト教系私立高等学校で、1学年約25名で、男女比はほぼ半々の学校です。

自分とは何か、本当の願いは何か、そもそも人は何のために生きるのかと、考えさせられる学校で、受験勉強はしないことがモットーのようです。

その前校長の、安積力也先生のお話です。

山形から東京に帰ってきて、東京の子供たちと話をしたときのことです。いずれも進学校に通っている高校生だそうですが、彼らは、流れにのって空気を読む能力に長けていて、自ら周りとは境界を作る傾向にあるそうですが、彼らの心の奥底には絶望感があるというのです。それは未来への展望が開けないという事です。

自分たちの将来が見えない不安を抱えているというのです。

ある20歳の大学生が、新聞の投書欄に「オトナが背負わなければならないことを、全て次の世代に先送りしている」という内容の文章を投稿していたのを目にしたそうです。いまのオトナたちが、すべての問題を若者に押し付けていると、その大学生は主張していることを嘆いておられました。

安積先生が基督教独立学園高等学校最後の年に、三年生に「何を恐れているのか」と問いかけたところ、返ってきた答えが「生きる時代が怖い」と答えたそうです。

今の若者は、心の底から、自分たちの将来に明かりがないと思っているようです。

それは大人の行動を見たから生まれてきた感情であり、いまの現状を冷静に判断した結果の答えなのかもしれません。

オトナ、それは政治家であり官僚であり、教師であり、経営者であり、全ての大人たちを指しているのでしょう。

この国はだれも責任を取らない…

「官僚の無謬性」という言葉があります。

「無謬」とは、理論や判断にまちがいがないことという意味です。いま流行の
「私、失敗しないので…」とはちょっとちがうかもしれませんが、官僚がする
ことは絶対で、決して間違っていないということです。

結果がうまくいかなかったとしても、それは官僚の行動が間違いではなく、イレギュラーなことによる現象だそうです。つまり、官僚は、自分たちの行動に決して責任をとることはありません。なぜなら、官僚は間違わないからです。

日本は、だれも責任を取らない国なのです。

若者の心の奥深くに、このような闇が潜んでいることは、紛れもない事実です。彼らは空気を読めるので、時代に合わせることができるので、表面的には、何も不自由を感じていないように見せられますが、心の奥底では、将来に不安を感じているのです。

生きる時代が怖い…山形の小さな町のごくわずかな子供たちの叫びは、決して一般化できる数ではないかもしれませんが、決して無視できる話ではないと思います。

若者は、常に時代に不安を抱えていることを、私たちは知るべきなのでしょう。

そうさせたのは私たちオトナだからです。

選挙でしか、私たちは政治に参加することはできません。

それが民主主義なのか、多数決は正しいのか、数の論理は正義なのか。

正義は勝つ、それは当たり前で、勝った者が正義だからです。勝った側が物事のルールを決めるからです。

私たちは何を学ばなければならなのでしょう。私たちは何を次世代に伝えていかなければならないのでしょう。

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