相次ぐカタール断交事情とは…

いま中東の小国が注目されています。日本の秋田県ぐらいの国土面積であるカタールが、次々とアラブ諸国との国交を断絶されています。

表向きは、カタールが、テロ組織であるムスリム同胞団を支援したことや、イランとの関係を危惧しての抗議行動と言われています。

カタールと言えば、日本サッカー界では因縁のドーハが首都で、湾岸戦争のときに注目されたアルジャジーラという放送局があるところです。

中東アラブ諸国は仲がいい、今起きていることは兄弟げんか…

ある中東専門家の言葉です。アラブ兄弟長兄はサウジアラビアで、末弟がカタールだそうです。ただ兄弟げんかで末弟のカタールが謝れば済む話が意地をはり、アラブの他の国が、カタールにかなりの嫉妬をしていることが、話をややこしくしているそうです。

サウジアラビアは、原油価格安が長く続き、年間11兆円の赤字で、このままいけば、6年で財政破綻するとも言われています。あのサウジアラビアがです。

一方末弟のカタールは1990年代に天然ガス開発に成功し、いまやお金持ち国の仲間入りを果たしています。サウジアラビアにすれば、末弟に位置させていた国が、自らをも凌駕する存在になっていくことに、我慢ができないのでしょう。

またカタールという国は「アラブの異端児」とも言われ、報道の自由、言いたいことを言うアルジャジーラという放送局を許しているだけでなく、女性の車の運転を認めているのです。

世界で唯一、女性が自動車を運転することを法律で禁止しているサウジアラビアからすれば、その風土は受け入れがたいもののようです。

ことごとくサウジアラビアにとっては、カタールが面白くないのでしょう。

なんだかすごく、小さいことでの喧嘩のように見えてきましたね。

カタールは天然ガスが大きな資金源で、天然ガスの埋蔵量では世界第3位、世界埋蔵量の13.1%を占めています。一説には、向こう100年は枯渇しないと言われているそうです。

その天然ガスを、イランとの共同開発を進めています。いまの天然ガス田には、カタール側とイラン側とで採掘場所があるわけで、共同開発は至極当然の行為とは言えますが、これがアラブ諸国には面白くないことなのです。

天然ガスで栄えていること自体が不愉快なのに加え、アラブの天敵イランと仲良くしていることが癇に障るのでしょう。

サウジアラビアやカタールなどのアラブ諸国は、かつては親米国で、反イランで結束していました。

ここで話は脱線しますが、アラブ諸国は「アラブ人」、イランは「ペルシャ人」そもそも民族が違うのです。お互い一緒にして欲しくはないようです。

イランはもともとゾロアスター教、イスラム教に屈した過去の経緯を忘れていません。それゆえ少数派に追いやられたシーア派を、イランは応援するのです。

スンニ派のアラブとは敵対しますよね。

イスラム帝国とペルシャ帝国、大帝国を築いた両国でもあります。

昔から、アラブとイランは仲が悪いようですね。

親米というサウジアラビアの立場がオバマ政権で揺らいだあと、トランプ政権がサウジアラビアとの経済連携(実業家としての思惑が強い)で、再び距離を縮めてきました。

そして、トランプ大統領によるイラン批判発言、これが中東の兄弟げんかに拍車をかけたとも言われています。

また、これは憶測の範囲を脱しませんが、中東親米勢力分断を狙って、ロシアがフェイクニュースを流しているという話もあります。

カタールがスンニ派組織「ムスリム同胞団」などに加えて、イランが背後にいる過激派組織への支援を継続し、各国の安定を脅かしているとして断交したのは、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、エジプト、そしてバーレーンの4カ国です。

カタール籍の航空機や船舶が自国の領空や領海を通過することも禁じ、4カ国に滞在しているカタール人には、2週間以内の国外退去が命じました。

さらに、4カ国は自国民がカタールを訪問することも禁止しました。

カタールは、食料の9割を輸入に頼り、それらは陸続きのサウジアラビアからのルートとなっていて、カタール国内では、すでに国民による食料買占め騒ぎが起こっています。

一方イランは、海側からカタールへの食糧供給の準備があると言っています。

ただ、アメリカにはこのままカタールに対して強気な態度で望めない理由があります。カタール国内には、アメリカの中東空軍基地があり、約1万人の米兵が駐留しているのです。

トランプ大統領は、イランへの厳しい発言から一転、カタールのタミム首長、アラブ首長国連邦(UAE)のムハンマド・アブダビ首長国皇太子とそれぞれ電話会談し、テロ対策の徹底に向けた結束の重要性を強調、タミム首長に対しては、関係国の対立解消に向け、ホワイトハウスで会合を開くことも含めた支援の用意があると表明したと報じられています。

これらの問題が、すぐに地政学的リスクにつながるかどうかは微妙ですが、その情勢には注意しておきたいですね…

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