安倍政権と日本会議

「報道の自由度ランキング」というものが毎年発表されていて、2015年の順位は1位から順番に、フィンランド、オランダ、ノルウェー、デンマーク、ニュージーランドがベスト5にランクインされています。

日本は72位、前年に比べ順位は10以上後退しています。

ちなみに中国は176位、北朝鮮は179位です(国境なき記者団「報道の自由ランキング2016」報告より)。

さて安倍政権を思想の部分で支える日本会議について、その生い立ちを前回紹介しました。今回は、日本会議の狙いについて話を進めます。

日本会議の狙うところは、その活動内容を見れば、きわめて歴然としています。ひと言でいえば、安倍首相の言い続ける「日本再生」であり、「戦後レジームからの脱却」であり、戦前への回帰の路線です。

日本会議の立場と安倍首相の方向性は、かなり一致しているということです。

安倍政権は日本会議そのものだという声もありますからね。

先週号で述べた日本会議の生い立ちで、日本会議になる前に達成されたこととして、紀元節復活(2月11日の建国記念日として制定・1966年)、元号法制化(1979年)、自衛隊法改正、歴史教科書「新編日本史」の検定合格(1986年)、大嘗祭の国家化(即位の礼・1990年)、日本会議発足後は、念願としていた国家国旗法(1998年)が成立しています。

この思想のベースとなるのが憲法改正です。

現行憲法自体は、戦前の天皇絶対の軍事主義的国家から、欧米型の民主主義、つまり国民主権・基本的人権・平和主義といった理念を踏まえる国づくりに切り替えようとするものでした。

これを「押し付け」ととらえるところに基本的な姿勢があるようです。

9条をはじめ国家体制、個人、家庭などに至るまで、「現状に合う憲法を」と主張しつつ、戦前回帰的な思考をもとに改定しようとしているとの指摘もあります。

9条がすごく取りざたされていますが、地方道州制導入するには憲法改正が必要です。ある意味、憲法が新制度を縛っているところもあることは否めません。

憲法改正は9条だけではないことはわかりますが、「蟻の一穴」という言葉もあります。慎重に事を運ぶに越したことはないと思われます。

憲法学者の言葉ですが、法律は国民の行動を律するもので、憲法は法律を作る国会議員を律するものだと述べています。

日本会議の重要なテーマに教育改革(教育基本法・教科書の改定)があります。愛国心などを取り入れた改正教基法は、安倍第1次政権で成立しています。

安倍首相は、第1次政権で「教育再生会議」を、第2次で「教育再生実行会議」を設け、これらは日本会議に近いフジサンケイ系、育鵬社系とされる日本教育再生機構からのサポートも受けているそうです。

靖国神社での戦没者慰霊を国立の施設に切り替え、天皇はじめ各国首脳も訪問できるようにしようという動きに対しては、日本会議は強く反発しています。

「美しい国ニッポン」をうたう安倍首相のみならず、領土拡大を狙った植民地獲得、日中戦争、第2次世界大戦などの傷跡には触れられたくない気持ちは日本会議やその周辺にとくに強いと言われています。

日本会議は伝統的家族制度の復活を提唱しています。

社会の基礎単位が「国家」から「個人」へと時代が流れる中、日本会議は、社会の基礎単位を「個人」から「家族」という単位にしようとしているようです。

自民党の改憲草案はその24条で、「家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない」とわざわざうたっています。

政府は2017年1月から「3世代同居住宅」の建設に補助金を出すことにしていまするが、こうした政策の裏には、「伝統的家族制度」を重んじる日本会議の意向が影響しているとの指摘もあります。

介護は家族で、その分医療費は削減できる、そのための3世代同居だとも言われましたね。

日本会議は夫婦別姓には反対の姿勢を示しています。「夫婦別姓は家族の絆を崩壊する」が最大の理由です。そういえば、この反対運動に着物の市田ひろみ氏が前面に立っていましたね。

秋篠宮家に男児誕生によって鎮火した問題ですが、小泉政権下の有識者会議が女系天皇容認の方向を出したり、男系維持の検討が不十分だったりしたのは問題だと批判的に述べたのは安倍官房長官(当時)、これも日本会議と同じ見解です。

日本会議は、外国人に参政権を付与する動きに反対(2010年)しています。

安倍政権の政策と日本会議の提言、一致している事から、安倍政権の背後には日本会議があるとされ、日本会議の存在がクローズアップされているようです。

今後安倍政権が続く限り、日本会議の存在はあちこちで出てくると思われます。

森友学園問題、海外の注目点は学校の教育の在り方です。それを安倍総理夫妻は全面的に支持している、現役閣僚(稲田防衛大臣)が賞賛していることに違和感を覚えているようですよ…

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中