トランプ大統領就任

ここで次期大統領が掲げている政策「100日行動計画」を整理してみましょう。2つの期間に分かれています。

就任初日に実行する項目
・TPPからの撤退表明
・NAFTA(北米自由貿易協定)再交渉または脱退
・中国を「為替操作国」に認定
・犯罪歴のある200万人以上の不法移民を強制退去
・テロ発生地域からの移民受け入れ停止
・連邦議員の任期を制限する憲法改正提案

100日以内に立法する項目
・連邦法人税率35%から15%に減税
・10年で1兆ドルのインフラ投資
・4%経済成長率  2500万人の雇用創出
・企業の海外移転阻止の関税設定
・オバマケア(医療保険制度改革)の廃止
・メキシコに費用を負担させ国境に「壁」建設

ここまでのマーケットで、すでに法人税率引き下げの要素は織り込まれていると思われます。

10年で1兆ドルのインフラ投資も、マーケットに尾は強いインパクトがありました。これが長期金利を押し上げ、その結果、ドル高を呼び込んだのです。

10年で1兆ドルのインフラ投資を行うことで、アメリカはインフレになると見込んだのです。

法人税減税は、企業収益を増やすことになりますから、株価は上昇しますね。

「4%経済成長率、2500万人の雇用創出」に関しては、具体的な政策が待たれます。トランプ氏は雇用を生まないIT企業を嫌っていますが、アメリカの経済を支えていることも間違いありません。

ラストベルトと呼ばれる工業地帯の復活は、そう簡単にはできるものではないでしょう。

「企業の海外移転阻止の関税設定」にも賛否両論があり、NAFTA(北米自由貿易協定)からの脱退も非現実的と言われています。

トランプ次期大統領の手腕が問われ、その内容いかんで、ここまでのトランプラリーといわれるマーケット高騰のまき戻しも予想されます。

中国を「為替操作国」に認定すると言っていますが、日本への為替の圧力も増すと思います。

トランプ氏は実業家でリアリストですから、選挙勝利後真っ先に安倍総理と会ったからといって、いわゆる「情」で日米関係を考えることはないでしょう。

ラストベルト復活はドル安が必要と、今のドル高への何らかのけん制があってもおかしくないのではないでしょうかね。

貿易を考えると、自国通貨安は他国との競争には有利ですからね。

雇用創出を、移民受け入れ停止だけで実現できると考えていればそれは問題です。しかし、今回トランプ氏を支持した人たちは、政策よりも、今の閉塞感の打破をトランプ氏に期待したわけで、その後の政策には、はっきり言ってさほどの期待はしていないようでもあります。

無難であればそれでよしと思っているのであれば、外交での過激な政策は、逆にトランプ支持者には受けるのかもしれませんね。

移民排斥だけで国民世論はつかめるというのかもしれません。

それとマーケットは違います。

マーケットはやはり政策が重要になってきます。

アメリカの政策を見る上で重要なのは、企業と個人消費に対してどんな政策が出るのかです。

個人消費が上がってこない限り、本格的なアメリカ経済の復活はありえません。

トランプ次期大統領が、個人消費を押し上げる政策を打ち出せるかどうかです。

車の販売状況、住宅の売れ行き、中古住宅の価格、ストレートに消費行動指標、住宅ローン申請件数、失業者数、そして雇用統計などは、個人消費を裏付ける指標ですから、これらが上がってくることが、とても重要になってきます。

富裕層であるトランプ氏に、個人消費を上げる政策は打ち出せるのか。

本当のトランプノミクスが試される2017年になりそうです…

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